公認会計士とは、国家3大資格として、弁護士・医師に並ぶ資格になります。
そのため受験の難易度は相当高く、合格率は毎年10%ほどになっています。
私も受験したことがありますが、公認会計士試験を受けようとする方の大部分は予備校に通っており、独学で受ける方はほとんどいません。
予備校の受講料も他資格と比較すると高いので、選び方は重要となります。
そこで今回は、有名な公認会計の予備校について、価格やサポート体制、合格実績などさまざまな点から比較を行なっていきたいと思います。
受験を悩んでいる皆さんの参考になれば幸いです。
※この記事は15〜20分ほど読むことができます。
公認会計士 おすすめの予備校(通信講座)
1、CPA会計学院
特徴 | ・予備校で最も高い合格率 ・講師が全員公認会計試験合格者 ・初学者は簿記3級相当の公認会計士 入門講座(全6回)を無料で受講可能 ・女性専用の自習室を完備 |
講座 | ①1.8年スタンダードコース(短答2回対応) ➁1.8年速習コース(短答3回対応) ③[早期入学]2年スタンダードコース(短答2回対応) ④[早期入学]2年速習コース(短答3回対応) ⑤[早期入学]2年超速習コース(短答4回対応) ⑥1年スタンダードコース(短答1回対応) |
料金 (税込) | ①622,000円~ ➁666,000円~ ③730,000円~ ④774,000円~ ⑤794,000円~ ⑥554,000円~ |
授業形態 | ・通学 ・通信 ・通学+通信 |
2022年度合格者数 (合格率) | 606人 (41.6%) |
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私的に最もおすすめな予備校がCPA会計学院になります。
CPA会計学院は、公認会計士試験受験者の合格率が35%と非常に高い結果を出しています。
公認会計士試験の合格者は先ほど述べたとおり10%ほどなので、この数値は驚異的と言えるのではないでしょうか。
2022年に公認会計士に受かり医師、弁護士の国家3大資格を持つことになった河野玄斗さんもCPA会計学院に通っていました。
料金は平均的で、受講期間によってコースもいくつかあるので、まずは資料請求をしてみるのがオススメです。
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CPA会計学院の特徴
1.予備校で最も高い合格率
合格者数が予備校の中でも多く、合格率は2022年度で全体が7.7%であったのに対し、CPA会計学院は41.6%と約5倍となっています。
合格率の高い環境に身を置くことでモチベーションを保つことができます。
暗記に頼らない学習スタイル
公認会計士試験は非常に範囲が広く、暗記で全てを乗り切ろうとするのは非常に大変ですが、考え方の根幹を教えてくれる受講内容になっているため、丸暗記に頼らずに科目の理解をすすめることができるようになっています。
教材を個別に購入できる
テキストは、図表を豊富に取り入れており、難しい内容をわかりやすく簡潔に説明してくれます。
初学者や受験を一度諦めた人など自分の学習ステージにあった教材を購入できるのはメリットと言えます。
講師陣全員が公認会計士試験合格者
CPA会計学院は、講師陣が全て公認会計試験合格者です。また2018年にLECの有名講師を多数引き抜きしているそうです。
そのため、CPA会計学院は他の予備校よりも質が高い講義を提供できています。そのため、他の予備校よりも合格率が圧倒的に高いです。
チューター制度
CPA会計学院にはチューター制度というものもあります。
これは、前年に公認会計士に合格した人達が常駐し、生徒の質問対応をしてくれるという制度です。
直近で合格した人達の新鮮な勉強ノウハウを教えてもらえるので、非常に有効な制度だといえます。
CPA会計学院は女性専用の自習室も完備しており、女性の方も安心して受験勉強が可能な環境を提供している点も評価が高いです。
注意点
校舎数が少ない
校舎が東京に3校、神奈川に1校、大阪に1校と全国に12校しかないため通学受講できる地域が限定されてしまっています。
しかし、CPAは通信講座も充実しています。
PC、スマホ、タブレット、音声配信に対応していますので、好きな形で受講することができます。
随時メールで質問を受け付けたり、ZOOMで相談することも可能ですので、その点は充実しているといえます。
2、資格の大原
特徴 | 合格者のうち50%以上が初学者コースからの 合格の「一発合格主義」 |
講座 | <Webライブ>2年初学者合格コース Web通信 |
料金 (税込) | 780,000円~ |
授業形態 | ・WEB通信 ・映像通学 ・DVD |
2022年度合格者数 (合格率) | 334人(うち初学者183名) |
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資格の大原は後述するTACと並ぶ2大予備校であり、多くの合格者を出しています。
もし大手が良いという方の中でTACか大原で迷った場合は、近くの校舎に行ってみて、校舎やスタッフの雰囲気を比較して判断するのも良いでしょう。
また、大原では、定期的にお得なキャンペーンが開催されます。
ちなみに現在、5/31(水)入学金6,000円引き、5%クーポンが発行されています。
資格の大原の特徴
全国規模の大手予備校
大原も、CPA、TAC同様に実績豊富な講師陣が多数あり、安定感があります。
また、予備校No.1の校舎数を誇り、全国に校舎があります。
そのため通学しやすい環境となっています。
学習しやすい教材
教材の中に、「肢別チェックツール」というものがあり、公認会計士短答式試験の練習になります。
公認会計士論文式ではポケットサイズの参考書を配布してくれるため、こちらも勉強がしやすいです。
このように、勉強しやすい教材にこだわっているところが大原の特徴といえるでしょう。
3.通信講座も展開している
また、大原オンライン校という通信講座も開講しております。
こちらは週に3~5回、ライブ形式で授業を受けることができます。
通学時間を短縮できるため、仕事で忙しい方にも向いています。
オンラインでありながら、他の受験仲間と一緒に講義を受けることができるため、連帯感を感じることができます。
4.充実した質問体制
大原は質問体制も充実しており、不明点を電話で聞くことも可能です。
気になるところ、ひっかかったところは何度も電話で質問するのがいいでしょう。
5.ボリュームのあるカリキュラム
大原は、各種テストや答練がとても多いです。
本番に向けての練習になるため、自分の実力を把握し、足りない部分をおさえるのに大変役立ちます。
注意点
授業料が高い
こちらも受講料が高いです。料金70万円超で、TACに次いで2番目に受講料が高い予備校となります。
また、講師全員が会計士試験合格者ではない、というのもデメリットの1つと言えるでしょう。
講師陣は指導実績豊富な方々ですが、TAC等と比較して、会計士試験合格者の講師では無いかもしれない、というところを不安に感じる受験生がいるのも事実です。
合格実績はCPA、TAC、大原が合格者全体の8割超を占めています。(大原は3割程)。
なので、合格実績を考えると、頼りになる学校です。
3.クレアール
特徴 | ・Web学習に最適化された講義動画 ・高い実績と評判の学習法である「非常識合格法」 |
講座 | ①1.5年合格全力投球コース 初学者対象 Web通信 ➁2024・2025年合格目標 2.5年トータルセーフティコース ③3.5年トータルセーフティコース 初学者対象 Web通信 |
料金 (税込) | ①520,000円~ ➁650,000円~ ③770,000円~ |
授業形態 | ・通信 |
2022年度合格者数 (合格率) | 非公開 |
無料資料請求 | 〇(公式サイトはコチラ) |
「非常識合格法」というメソッドで有名なのクレアール。
2001年から公認会計士講座を運用しており、実績のある予備校です。
この予備校はWeb通信専用のスクールというのが特徴です。
クレアールの特徴
1.通信講座ならではの低価格
クレアールは通信講座なので、予備校とは違い運営コストが安く、その分講座の価格が低くなっています。
約50万ほどで公認会計士講座の受講ができるため、大手予備校に比べて費用を抑えることができます。
2.効率重視の「非常識合格法」
クレアールは、重要論点を精査し、その部分のみを徹底的に暗記するためのカリキュラムとなっています。
問題事例で暗記した知識を瞬時に引き出していく「コア論点集中型」という方法をとっています。
そのため、公認会計士試験合格に欠かせない論点だけを網羅した、薄型のテキストが特徴となっています。
確保できる勉強時間があまりない、という方はクレアールがおすすめになります。
注意点
キャンパスがない
クレアールは通信講座専門のスクールであるため、通学講座がありません。
水道橋に拠点があるので、席が空いていればそちらを自習室として使用することができます。
自宅学習だと集中できない人や、直接講師に質問をしたい人には向いていないかもしれません。
質問方法は、電話・メール・Skypeなどに対応しており、回数無制限であるため、直接ではなくてもいい人にとっては問題ないでしょう。
4.LEC東京リーガルマインド
特徴 | ・講座が安い ※短答試験に一発合格で論文式の講座が50,000円で受講可能 |
講座 | 短答合格コース |
料金 | 278,000円~ |
授業形態 | ・通信 ・通学 |
2021年度合格者数 | 非公開 |
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LECは公認会計士講座の中ではマイナーですが、他の予備校と比べると高い強みがあります。
LEC東京リーガルマインドの特徴
受講料が安い
LEC東京リーガルマインドの最大の強みは”価格の安さ”です。
20万円台から受講でき、大手予備校が70万円台なのに比べると破格の安さです。
こちらのコースでは、会計士試験は短答式試験と論文式試験に分かれるのですが、そのうち、まずは短答式試験に特化した勉強ができます。
そこから短答試験に合格すると、5万円の追加で論文式試験講座の受講が可能になります。
つまり、合計しても30万円台で受講が可能ということです!
予備校は基本的に、公認会計士試験の勉強が2年を超えてくると、追加の費用を払わなければならなくなりますので、通常の予備校は受講費が100万を超えてくることも珍しくありません。
そんな中で、この料金はかなり予備校を受ける中で助かります。
さらにそこから時期ごとの割引もあるので、ぜひチェックしてみてください。
テキストの質が高い
そんなに料金が安いと授業の質が心配になるかもしれませんが、LECの答練や模試は高い的中率を誇っています。
ここから、講師が公認会計士試験の論点をよく把握し、授業に取り入れられているということがうかがえます。
短答式対策に使用されるLECの一問一答オリジナルの問題集は、理論対策のバイブルとも呼べる存在です。
公認会計士短答式試験の理論は本当に細かい知識まで要求してきますので、要点を確実に絞ったこうしたテキストは非常に役立ちます。
また、LECでは講師に直接質問可能な個別相談もまめに実施しています。
電話やZOOMで相談することも可能で、校舎が近くにない、という方でも安心して利用することができますね。
公認会計士試験の内容や具体的な学習内容を教えてくれるのはもちろん、どの講座を受講するべきか、講座の受け方まで教えてくれるため、非常にサポート体制が充実しているといえます。
注意点
公認会計士試験予備校の中では比較的マイナーな存在であるため、大手予備校で安心感を持って受講したいという方には向いていないかもしれません。
また、先ほどCPAで説明しましたが、LECの有名講師がCPAに引き抜かれています。
逆を言うと、それだけLECの講師陣は優秀ということでもありますね。
5.資格の学校TAC
TAC公式サイトより
特徴 | ・2006年~2022年までの16年間で9,717名の合格者を輩出 ・充実のサポート体制 |
講座 | ①1.5年S本科生 ➁2.5年チャレンジ本科生 |
料金 | ・教室(ビデオブース)+WEB講座 ・WEB通信講座 ・DVD+WEB講座 |
授業形態 | ・教室(ビデオブース)+WEB講座 ・WEB通信講座 ・DVD+WEB講座 |
2022年度合格者数 | 410人 |
資料請求サービス | 〇 |
最後に、資格予備校最大手の1つの「資格の学校TAC」をご紹介します。
TACの特徴
全国規模の予備校
TACは大手の予備校ということで、受講生が多く仲間を作りやすいです。
公認会計士試験は非常に勉強が大変な試験であるため、一人での勉強だと挫折しやすいです。
そのため、こういった受験生仲間を作ることも公認会計士試験の合格率を高めてくれる要素になるでしょう。
また、校舎が全国に存在するので、通学がしやすいというのもメリットになります。
2.講師陣全員が公認会計士試験合格者
TACは、講師全員が公認会計士試験合格者であり、プロフェッショナル集団ですので学習面で不安を感じることはないかと思います。
また、講師の方が常駐して質問対応してくださる校舎も多く、ZOOMでも相談しやすいです。
私も何度も講師の方に相談することで正しい勉強法がわかり、合格するための学力がグンと伸びた印象がありましたので、サポート体制が充実していることは重要だと思います。
3.体系的な理解を促す学習スタイル
授業に関しては、各科目ごとにつながりを意識して教えてくれるため、科目ごとの関連性を見つけ出し、理解を深めることができます。
4.網羅性の高いテキスト
テキストは非常にボリュームが多く、公認会計士試験で聞かれる可能性の高い論点を、一通りおさえることができます。
5.独自の模試
TACでは定期的に行われる答練という模試を実施しています。
豊富な受験生の中で、今の自分の実力を測ることができるため、勉強をするうえでの指針が見つけやすいです。
6.就職サポートあり
TACには就職サポートというのもあります。
合格後の就職について支援していただけるもので、就職のガイドや就職対策の講義、面接の指導といったことを行ってくれます。
また、就職について個別相談対応もしてくれるため、就職に関しても安心してのぞめます。
注意点
授業料が高い
授業料は安くても70万以上になります。決して安いわけではないでしょう。
公認会計士試験にうまくいかず、追加で授業を受けるとなると、料金が100万円を超えてしまうこともあります。
2.学習課題が多い
TACでは、アクセス答練など非常に多くの答練をしており、やることがとても多いというイメージです。
だいたい月1回くらいのペースで答練があるため、私の印象としてはそれをこなすのが大変でしたが、勉強のペースを無理やり作ることができるのはメリットでもありますね。
予備校ランキング(5社比較)
ここまで各予備校のメリットデメリット、及び料金について説明してきました。
合格者・費用・校舎数で比較すると以下のようになります。(初学者向け・免除科目なしのコース)
専門学校 | 合格者数(2021) | 費用 | 校舎数 | スタイル | コメント | |
1位 | CPA会計学院 | 510 | 720,000 | 12 | 通学+通信 | 圧倒的合格率を誇り、講師が全て公認会計試験合格者。 |
2位 | 資格の大原 | 397 | 770,000 | 47 | 通学+通信 | 業界二大巨頭の一つ 校舎数が最も高く、高い実績がある |
3位 | TAC | 289 | 770,000 | 34 | 通学+通信 | 業界二大巨頭の一つ 累計合格数1位 |
4位 | LEC | 不明 | 530,000 | 30 | 通学+通信 | 学費が安く、短答と論文でコースが分かれている。 |
5位 | クレアール | 不明 | 530,000 | ー | 通信 | 通信特化校。学が安い。 |
1位 CPA会計学院
1位は「CPA会計学院」です。
近年、圧倒的実績でこれまで業界二大巨頭であった資格の大原、TACを抜き去り合格者数、知名度ともに公認会計士受験業界一番であると言えます。
なんといっても魅力的であるのは合格率の高さです。
2022年の結果だけで見ると合格者の半数近くがCPA会計学院です。
学費的にも他の予備校ともにそこまで変わりません。
まだ公認会計士の予備校で悩んでいる方はCPA会計学院をおすすめします。
2位 資格の大原
2位は、「資格の大原」です
資格の大原の魅力は安定した合格実績と校舎数です。
近年、通信講座などが増えていますが、通学した方が学習に集中しやすいです。そのため、資格の大原は予備校No.1の校舎数を誇り、全国の校舎を有しているため、地方に住んでいる方でも通学しやすい環境が整っています。
2022年の合格数もCPA会計学院に続き397人となっています。
この397人の合格数のうち360人が社会人となっとおり、社会人の人におすすめです。
3位 TAC
3位は「TAC」です。
TACは資格の大原ととも業界二大巨頭として高い実績を誇っています。
資格の大原に続いて校舎数が多く、通学に向いています。
また、授業内で行う答練が多く、それが役に立ったという合格者の声が多数あります。
合格数は申し分ないのですが、他の予備校よりも学費が高いのがネックな点です。
おすすめの通信講座
CPA会計学院
高い合格率を誇るCPA会計学院。
通信でもやはりおすすめです。
徹底した個別対応を実施してくれます。
CPAはライブ講義したものを最短翌日から配信してくれるので、通信講座の受講には問題ないです。
また、通信講義は倍速視聴が可能になっておりますので、社会人等、時間が無い人でも効率的に勉強できるのがおすすめです。
PC、スマホ、タブレット、音声配信に対応していますので、好きな形で受講することができます。
また、Webテキストというのも用意されており、メモ付箋やラインマーカーをWeb上で引くことが可能になっています。
マンツーマンで通信講座受講者をサポートしてくれるというのも強みです。
学習方法や進捗状況、試験状況等、きめこまやかにサポートしていただけます。
申し込んだコースの視聴期限は、初学者限定で1年延長してくれるので、勉強ペースを無理なくすすめていけると思います。
クレアール
Web通信専用のスクールがこのクレアールです。
「非常識合格法」というのが特徴で、重要論点を精査し、その部分のみを徹底的に暗記。問題事例で暗記した知識を瞬時に引き出していく「コア論点集中型」という方法をとっています。
そのため、合格に欠かせない論点だけを網羅した、薄型のテキストが特徴となっています。
こちらの通信講座もPC、スマホ、タブレット視聴に対応しております。
動画の倍速機能も標準搭載です。
また、受講料も30~50万とかなりリーズナブルなのも特徴です。
これはクレアールがWeb通信専用のため、教室運営に必要な設備関連費用や講師料、人件費がかからないからです。
6つの収録スタジオを保有しているため、低コスト高品質な動画を提供してもらえます。
知名度があまり高くないとお思いかもしれませんが、それは大手予備校のようなテレビCMや新聞広告をだしておらず、広告宣伝費分が浮いたコストで受講費用を削減しているからです。
資格の大原
大原は「オンライン校」というものを開講した専門学校です。
オンライン上で講師に質問したり、ライブ配信で受講するという授業パターンです。
専用アプリを使い、決まった日時にライブ配信で仲間とともに受講することができます。
もちろん、ライブ配信を収録したWeb講義も受けることができます。
こちらのWeb講義は、授業時間を従来の180分から100分に削減したものであり、効率的に動画を繰り返し視聴して勉強することができます。
もちろん、倍速機能も標準装備です。
また、一人ひとりをサポートする専任講師の方がいらっしゃるのも大原の特徴です。
受講費用の負担を軽くするには?
公認会計士の予備校費用は、平均70万円ほど。
決して安くはなく、支出を負担に感じられる方もいらっしゃると思います。
そこで、負担を軽くする方法を3点ほどご紹介いたします。
教育訓練給付制度を活用する
教育訓練給付制度は、働く人の主体的な能力開発の取り組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。
受講終了した後に申請すると、ハローワークから、受講料の20%(最大10万円)が戻ってきます。
支給対象者は下記になります。
教育訓練制度の支給対象者
①在職中の方
受講開始日において、雇用保険の一般被保険者である方のうち、支給要件期間が3年以上ある方。ただし同制度の利用が初回に限り1年以上の方。
②退職してから1年以内の方、被保険者であった方
受講開始日において、一般被保険者でない方のうち、一般被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であり、かつ支給要件期間が3年以上ある方。ただし同制度の利用が初回に限り1年以上の方。
ただしこちらは、一度自分で受講費用を支払う必要があります。
また、講座によっては対象ではないものもありますので、あらかじめ確認が必要です。
各予備校のキャンペーンを活用する
予備校では、時期に応じてキャンペーンを実施していることが多いです。
例えばクレアールでは、個別メール相談などを受けると、受講料が最大30%OFFになる制度があります。
他にもTACでは、初学者向け無料セミナーに出席すると入会費が無料になるクーポンがもらえたり、春割キャンペーンというのも実施しています。
時期によって内容が変わっていることもありますので、まずは、気になる通信講座の資料請求をしてみるのがいいかと思います。
奨学金制度を利用する
CPA会計学院では、応募資格者に対し入学時の受講料全額を利子無しで貸与してくれる奨学金制度があります。
応募資格者は下記になります。
CPA会計学院の奨学金制度対象者
・18歳以上の人
・学費の支払いが困難と認められる人
・公認会計士試験を受験する人
つまり、18歳以上で学費が支払えない人であれば、どなたでも対象になります。
支給人数は各100人で、無利子なので正直かなり太っ腹な制度ですよね。
返済方法については下記になります。
CPA会計学院の奨学金の返済方法
・公認会計士試験に合格した翌年の4月
・奨学金支給後満3年経過後
上記いずれかの早い期限を返済開始日とし、毎月5,000円~30,000円の分割返済。
分割返済で、少額から返していけるのも魅力だと思います。
予備校の受講料が不安だという方は、こうした制度の活用をおすすめします!
公認会計士になるにはそもそも予備校は必要?メリットはある?
公認会計士試験試験を受ける方の大部分は予備校に通っていると前述しましたが、そもそも予備校に通う必要はあるのか、独学で行けないのか、と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
結論から言うと、費用はかさむものの予備校に通った方がいいです。
予備校をおすすめする理由は、大きく分けて以下の2つです。
予備校に通うメリット
- 予備校が持つ合格ノウハウやメソッドを利用できる
- 模擬試験が受けられる
予備校が持つ合格ノウハウやメソッド、カリキュラムを利用できる
公認会計士は、試験自体の難易度が非常に高く、合格率は毎年10%ほどです。
2020年 | 2019年 | 2018年 | 2017年 | 2016年 | |
短答式Ⅰ回 | 12.1% | 12.9% | 13.0% | 15.3% | 12.3% |
短答式Ⅱ回 | 9.7% | 9.4% | 13.6% | 7.2% | 10.1% |
論文式試験 | 35.9% | 35.3% | 35.5% | 37.2% | 35.3% |
また、非常に範囲が広く細かい暗記も必要となる試験です。
そのため、独学での試験対策だと、モチベーション管理をすることも難しいとともに、”合格するための勉強法”を見つけるのに必要以上に時間がかかってしまい、合格が遠のいてしまう可能性があります。
各予備校は、過去の試験問題や実績など膨大なデータを有しており、これらのデータを徹底的に分析することで独自の合格ノウハウやメソッドを編み出していますので、
予備校に通う公認会計士受験生たちは、そういったノウハウやメソッドを吸収しながら勉強することができるのです。
さらに、公認会計士の試験は毎年出題問題が変わります。
予備校の講師陣が、出題傾向や重要問題、法令や制度の改廃など、その年の公認会計士試験に必要な最新の情報を共有し合いながら今年の試験傾向などを常に模索して生徒を合格へ導いています。
しかし、独学の場合その情報収集のパイプがないのがネックです。
独学の場合は予備校とは違い、何もしなくても情報が提供されることがないので自分で情報を集めに行かなければなりません。
予備校の規模感に比べたら集められる情報の量には限界がありますし、さらに試験勉強の時間を情報収集にも費やさないといけないためかなり不利と言えるでしょう。
模擬試験が受けられる
予備校にもよりますが、公認会計士模擬試験を数ヶ月に1度のスパンで受験することができます。
模擬試験には、自分の実力を確認するのに加えて、試験自体に慣れるという目的もあります。
公認会計士試験は、緊張の中で、1科目2時間を連続で受けるという過酷な試験です。
そのため、模擬試験を他の受講生の方と一緒に受験し、公認会計士の試験制度自体に慣れておくということも必要になってきます。
独学の方でも模擬試験のみ受けることは不可能ではないですが、予備校であらかじめカリキュラムに含まれている方が勉強スケジュールを立てやすく、その後のサポート(教師による解説など)も手厚く受けることができます。
以上の2点から、公認会計士試験対策には、予備校に通うことをおすすめします。
そうはいっても、通学の時間がとれない社会人の方や、試験対策に大金を費やすのは難しい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういった方は、各予備校に通信講座があるので、そちらで勉強するという方法もあります。
この場合、授業は通信でWeb受講し、公認会計士試験模試だけ校舎で受ける、ということも可能です。
通信講座を利用すると、自分の都合に合わせて授業を受けられるのに加えて、費用の面でも負担が小さくなる場合が多いです。
まとめ
今回は、公認会計士の各予備校の比較を行いました。
合格実績で言えばCPA、TAC、大原がおすすめですし、受講料で言えばLECやクレアールも魅力です。
基本的にどの学校でも、公認会計士試験に合格できるだけのノウハウは十分に貯まっています。
正しい勉強の仕方をして、十分な量の勉強時間をこなせば誰でも合格可能性があるのが公認会計士試験です。
地方住まいで予備校が近くにない場合は通信講座で受講することをおすすめします。
最後に、公認会計士試験は長く途方もなくモチベーションを保つことも難しいですが、試験に合格することができれば確実に人生が変わります。
まずは、資料請求をし、どの予備校が向いているかを吟味した上で受講することをお勧めします。
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